このカテゴリーでは[脳のクセ]と題して、脳がどういう仕組みで考えているかを知って、コミュニケーションやあなたの行動に役立てていきます。
コミュニケーションを高める|意識できるのは1つだけ
第5回 顕在意識にできるのは1つだけ
今日は、[顕在意識にできるのは1つだけ]というテーマで考えてみよう。
博士!その前に顕在意識って何ですか?
ははは。そうだね最初に説明しないとね。
意識には、顕在意識と潜在意識(無意識)の2つがあるんだ。
顕在意識と潜在意識(無意識)について簡単に説明します。
顕在意識と言うのは、普段、私たちが意識している意識のことです。まさに今、あなたが意識的に考えていることや行動していることです。自分自身で意識できる意識が顕在意識です。
潜在意識(無意識)は、普段、私たちが意識ですることができない、意識していない意識のことです。本能や生命維持活動(呼吸や心臓の鼓動)、反射神経、記憶 ・体験から出来上がった信念・価値観などを意味します。
顕在意識と言う意味は何となくわかりました。
でも、顕在意識に出来るのは1つだけって信じられませんよ。
だって、実際にいろんな事考えているじゃないですか?
そうだね。
じゃあ、例をあげてみるから、一緒に考えていこうか。
たしかに、脳はいろんなことを考えています。
「早くしないと、遅刻しちゃう!」
「今日のTVの録画予約したっけ?」
「ランチは、絶対あの店にしよう。」
「そうだ、夕方はA子と約束があるんだ。」
「残業しない為には、え~と・・・。」
のように、様々なことを考えています。
ここでちょっと考えてみましょう。
「早くしないと、遅刻しちゃう!」と今考えているとします。
そこへ、「今日のTVの録画予約したっけ?」という考えが出てきました。
すると、どうでしょう。その瞬間は「早くしないと、遅刻しちゃう!」の考えは、消えているのがわかりますか?
このように、1つのことを意識すると、他のことがその瞬間は消えているのです。
ちょっと、やってみましょうか?
1.数字を声に出して数えながら、みそ汁の作り方を思い出してみましょう。
2.悲しいことと、楽しいことを同時に考えてみましょう。
いかがですか?出来ませんよね?
ただ、いろんなことを同時に意識する方法があります。
それは、紙に書くということです。
紙に書けば、すべてを1度に目にすることが出来ます。
私は、コールセンターで働いていた時代に、ある事件があり、多くの社員が辞めてしまったことがあります。その時、私は18プロジェクトを抱えることになりました。
毎日が、パニックです。
その時、故意にしていたある配管屋の社長さんが教えてくれました。
「紙に書いて考えてごらん。」
するとどうでしょう!毎日、ドタバタしてたのに、何から手を付けたらいいのかが、何をやるべきかが見えたのです。本当に強力です。
「問題がいっぱいで混乱したら、紙に書く」私にとって、この教えは100万円の価値がありました。
たくさんの業務を抱えたり、問題が起きたら、時間をとってまず紙に書いてみる。
これは今でも続けています。
みなさんも、是非やってみてください。
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